鱧(はも)

illust:イラストAC様より
鱧。

ウナギ目・ハモ科に分類される魚の一種です。

鰻と比べると口が大きく歯が鋭くて、なかなかの強面。

顔つきだけ見ていると、映画「シン・ゴジラ」に出て

くるゴジラの第2形態に似ているように思います。

(ちなみにシンゴジラの第1形態のモデルは「ラブカ」

と呼ばれる深海サメだそうです)
鱧といえば京都祇園祭で多く食されることから「京都」

というイメージが強いですね。

漁獲量でいうと京都府の隣の兵庫県が、全国2位の

漁獲量です。漁獲量1位は愛媛県。北は青森から南は

鹿児島まで水揚げされます(参照:農林水産省「水産物

流通調査2020年"https://www.maff.go.jp/j/tokei/

kouhyou/suisan_ryutu/index.html")が、日本海よりも

瀬戸内での漁獲量が多いようです。

そして、東日本よりも西日本でより多く食されています。


◇◆◇

鱧には小骨があります。

骨抜きで取り除ければいいけれど、細長い体の鱧の小骨

すべてを取り除くのは時間がかかります。

そこで、「骨切り」という技術の登場。


これは、「1寸(約3㎝)の切れ目26筋包丁を細かく入れ、

皮一枚で残す」というかなり高等テクニックとなります。


実は我が家に近所の漁師さんが鱧を持ってきた時に、試し

に骨切りに挑戦したことがあります。会社での私の

仕事は事務で、現場でバリバリ魚をさばける技術は

持ち合わせていません。そんな私が骨切りをすれば

どうなるか。


結果は・・・語らずとも想像できるでしょう。口に入れる

と味よりも先に、ぶつぶつと口中に当たる骨のかけらが

気になり、味わうどころではありませんでした(;´Д`)



私の体験談はともかく、職人さんが骨切りした鱧は

本っ当~~に、美味しいです!!プロの手にかかると、

「骨?そんなもの無いよ」

とばかりに滑らかな舌触りとなります。



◇◆◇



 ところで。

 私(事務担当)が中途半端に骨切りをした残りの鱧

がどうなったかといいますと、フードプロセッサーで

念入りにすりつぶして、卵白と片栗粉を加え、塩

で味をつけ鱧団子にしてお鍋の具材になりました。


 塩だけの味付けなのに豊かな旨味とぷりぷりとした

食感、ちょっとお高いかまぼこの様な固めの弾力があり、

とてもおいしかったです。



 鱧が高級魚なのが、これでやっと理解できました。


◇◆◇
 先ほど愛媛県が鱧の漁獲量全国1位と書きましたが、

愛媛県の対岸であるここ、大分県杵築市でも鱧が獲れます。


 絆屋では、杵築市でとれた鱧を「殿様はも」と名付けました。



 「殿様はも」と名付けたのは、杵築にはとても小さなお城

があるからです。日本で1番目か2番目に小さい、謙虚な

お城です。杵築市の鱧も、漁獲量もそこそこで、今のところ

あまり知られてはいませんが、それでもお殿様のように

立派な食材として輝いてほしく、名付けました。



 杵築でとれた「殿様はも」を、たくさんの方に

召し上がっていただきたく、「殿様はも湯引きセット」

として販売中です。


 これから夏にかけて旬となっていく鱧。


 ぜひぜひ、味わってみてくださいませ。



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